Quit Dreaming And Get On The Beam

Quit Dreaming And Get On The Beam.jpg
1981年作。
クイット・ドリーミング・アンド・ゲット・オン・ザ・ビーム
本当に長いですよね。よくある事なんですが。
ジャケットを見ればわかると思うんですが、ちょっと怖い感じですね。
仮面?みたいなのが一方向を見つめている感じ。
管理人の母はこれを見て、「(仮面の)口小さいね」と一言言ってました。
そんな事はどうでもいいとして。
Chimeraなんかは検索すれば、日本のブログなどで取り上げている人を
ちょくちょく見かけるのですが、本作は滅多に見ません。
その2作よりは地味な作風ではあるかもしれませんが、
これも結構内容の濃いアルバムだったりするんですよね。
実際、ビルの長い音楽歴の中で最も売れたアルバムですからね(全英最高7位)。
ほっとくのにはもったいない、そんなアルバムじゃないでしょうか。

このアルバムが発表されるまでには、色々経緯がありました。
ビーバップ・デラックスを解散し、思いっきりニューウェーブの世界に飛び移ったビル。
Bill Nelson's Red Noise」名義で、ハーヴェスト(EMI)から「Sound-On-Sound」をリリース。
しかし大して売れずに終わってしまいました。きっとビーバップデラックスの頃とは大違いだったからでしょう。
ビルはレッド・ノイズのセカンドアルバムの制作に移るもEMIとの契約が切れ、レッドノイズは解散同然となります。
1980年、ソロとしては初のシングルを、そして翌年1981年にマーキュリーレコードに移籍、
セカンド・ソロアルバムである本作をリリースするのでした。
(EMIに本作のテープを送ったものの発売されず、フォノグラムが買い取り、リリースされた説もあるようです)
そしてここからビルは、アルバムをほぼ一人だけで制作するようになるのでした。
イギリスとオランダの2か国で発売され、先ほども書きましたが、皮肉な事にこれが最高7位のヒットになり、
6週もチャートに残るという成功を収める事になるのでした。

「Disposible」にはレッドノイズのメンバーも参加しており、
これがレッドノイズ最後の曲となるのでしょう。
あとは時々弟のイアンが登場したりです。(一応イアンもレッドノイズのメンバーでしたが)
プロデューサーはビーバップ時代からのパートナー、ジョン・レッキー。
物凄くアンビエントな作品がおまけ(?)でついてます。(1985年に単体でリリースされました)
それにしても合わないカップリングですね。正直な話。
初CD化は1986年、ビルのレーベル「コクトー・レコーズ」からでした。
2曲目の「Living In My Limousine」がリミックス・ヴァージョンになってます。
1989年には、ちょっとだけ内容が変わりアメリカから再発。さらに2005年、リマスター盤が再発されます。

この時期はまだ「売れる」という事に多少の意欲があったのか、結構シングルをリリースしています。
本作が発表される前年1980年に、シングル「Do You Dream In Colour?」をリリースしており、
これがまたシンプルながらも面白いポップミュージックとなっています。
しかもプロモーションビデオまで作ってます。ビルの初めての試みです。
そんなに売れなかったのは残念。でも結構キワモノだし、当然かもです。
同じく80年、「Rooms With Brittle Views」をリリース。
こちらはアルバム未収録。
81年には「Youth of Nation On Fire」、
「Living In My Limousine」のリミックスヴァージョン、「Banal」と
80~81年だけで5枚のシングル。こんなビルも珍しいです。
シングル曲、B面、リミックスヴァージョンなど、色々アルバム未収録曲がありますが、
それらは全て2005年にCDで再発された際にボーナストラックで収録されています。

レコード (1981年盤)
  曲順 タイトル
A 1 Banal
  2 Living In My Limousine
  3 Vertical Games
  4 Disposible
  5 False Alarms
  6 Decline And Fall
  7 White Sound
B 8 Life Runs Out Like Sand
  9 A Kind of Loving
  10 Do You Dream In Colour?
  11 U.H.F
  12 Youth of Nation On Fire
  13 Quit Dreaming And Get On The Beam
初回盤の「Sounding The Ritual Echo (Atmospheres For Dreaming)」は割愛させていただきます。

CD (1986年盤)
1 Banal
2 Living In My Limousine (remix version)
3 Vertical Games
4 Disposible
5 False Alarms
6 Decline And Fall
7 White Sound
8 Life Runs Out Like Sand
9 A Kind of Loving
10 Do You Dream In Colour?
11 U.H.F
12 Youth of Nation On Fire
13 Quit Dreaming And Get On The Beam

CD (1989年盤)
1 Banal
2 Living In My Limousine
3 Vertical Games
4 Disposible
5 False Alarms
6 Decline And Fall
7 White Sound
8 Life Runs Out Like Sand
9 Indescretion
10 The World And His Wife
11 U.H.F
12 Youth of Nation On Fire
13 Quit Dreaming And Get On The Beam

CD (2005年盤)
Bonus Tracks
14 Mr.Magnetism Himself
15 Living In My Limousine (remix)
16 Birds of Tin
17 Love In The Abstract
18 Be My Dynamo
19 Rooms With Brittle Views
20 All My Wives Were Iron
残念な事に、1989年盤CDに収録されている
「Indescretion」「The World And His Wife」は2005年盤には収録されていません。

パーソネル

Bill Nelson Vocals, Guitar, Synthesizer  
Ian Nelson Saxophone  
Tom Kellichan Drums Track 6
Rick 'Pinky' Ford Bass Track 4
Steve Peer Drums Track 4
Andy Clark Keyboards Track 4

  • 最終更新:2016-06-10 23:39:33

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